外構業者に建設業許可は必要か|500万円の線引きと、契約書に書くべき16項目(建設業法)
外構業者を選ぶときに「建設業許可を持っているか」を気にする方は多くいます。ただし、建設業法は一定の金額未満の工事を許可の対象外としているため、許可がないこと自体がただちに問題になるわけではありません。一方で、契約書面の交付は許可の有無と関係なく求められています。条文を引用して整理しています。
最終更新日:2026-10-12
本ページの見方
- 引用している条文は、e-Gov法令検索で公開されている現行の条文をそのまま転記したものです。読みやすさを考慮して省略した箇所は「(中略)」と表記しています。
- 条文に定められている事項と、個別の敷地・計画についての判断は異なります。当サイトは個別の案件について適法・違法の判定を行っていません。
- 自治体や道路管理者ごとに異なる手続きの様式・手数料・処理期間は、本ページには記載していません(条文に定められている数値のみを扱っています)。
根拠となる条文
建設業を営もうとする者は、次に掲げる区分により、この章で定めるところにより、二以上の都道府県の区域内に営業所(本店又は支店若しくは政令で定めるこれに準ずるものをいう。以下同じ。)を設けて営業をしようとする場合にあつては国土交通大臣の、一の都道府県の区域内にのみ営業所を設けて営業をしようとする場合にあつては当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者は、この限りでない。出典:e-Gov法令検索(建設業法)
法第三条第一項ただし書の政令で定める軽微な建設工事は、工事一件の請負代金の額が五百万円(当該建設工事が建築一式工事である場合にあつては、千五百万円)に満たない工事又は建築一式工事のうち延べ面積が百五十平方メートルに満たない木造住宅を建設する工事とする。2 前項の請負代金の額は、同一の建設業を営む者が工事の完成を二以上の契約に分割して請け負うときは、各契約の請負代金の額の合計額とする。ただし、正当な理由に基いて契約を分割したときは、この限りでない。3 注文者が材料を提供する場合においては、その市場価格又は市場価格及び運送賃を当該請負契約の請負代金の額に加えたものを第一項の請負代金の額とする。出典:e-Gov法令検索(建設業法施行令)
建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従つて、契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。出典:e-Gov法令検索(建設業法)
第一項の許可は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。出典:e-Gov法令検索(建設業法)
建設業法第19条第1項が契約書面への記載を求める事項
出典:建設業法 第19条第1項(e-Gov法令検索)。各号の文言を要約しています。第16号の国土交通省令で定める事項は省略しています。
| 号 | 記載事項 |
|---|---|
| 一号 | 工事内容 |
| 二号 | 請負代金の額 |
| 三号 | 工事着手の時期及び工事完成の時期 |
| 四号 | 工事を施工しない日又は時間帯の定めをするときは、その内容 |
| 五号 | 前金払・出来形部分に対する支払の定めをするときは、その支払の時期及び方法 |
| 六号 | 設計変更・着手の延期・中止の申出があった場合の工期変更、代金変更、損害の負担とその算定方法 |
| 七号 | 天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担とその算定方法 |
| 八号 | 価格等の変動・変更に基づく工事内容の変更又は代金の変更とその算定方法 |
| 九号 | 工事の施工により第三者が損害を受けた場合の賠償金の負担 |
| 十号 | 注文者が資材を提供し、又は機械を貸与するときは、その内容及び方法 |
| 十一号 | 注文者が完成を確認するための検査の時期・方法、引渡しの時期 |
| 十二号 | 工事完成後の請負代金の支払の時期及び方法 |
| 十三号 | 種類又は品質に関して契約内容に適合しない場合の責任、又はそのための保証保険契約の締結その他の措置に関する定めをするときは、その内容 |
| 十四号 | 履行の遅滞その他債務不履行の場合の遅延利息、違約金その他の損害金 |
| 十五号 | 契約に関する紛争の解決方法 |
| 十六号 | その他国土交通省令で定める事項 |
請負代金500万円未満の工事だけを請け負う業者は、許可がなくても営業できる
第3条第1項は建設業を営む者に許可を求めていますが、ただし書きで「政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者は、この限りでない」としています。その軽微な建設工事を定めているのが施行令第1条の2で、工事1件の請負代金が500万円(建築一式工事は1,500万円)に満たない工事などです。したがって、500万円未満の工事を請け負う事業者が許可を持っていないこと自体は、条文上想定されている状態です。
契約を分けても、材料を施主が用意しても、金額は合算して見る
施行令第1条の2には、500万円の判定についての補足が2つあります。第2項は、同じ業者が工事の完成を2つ以上の契約に分割して請け負うときは、各契約の代金を合計した額で判断するとしています(正当な理由に基づいて分割した場合を除く)。第3項は、注文者(施主)が材料を提供する場合、その市場価格(及び運送賃)を請負代金に加えた額で判断するとしています。
契約の分割(第2項)
駐車場工事と塀の工事を別契約にしても、同じ業者が工事の完成を分割して請け負う場合は合計額で判断(正当な理由がある場合を除く)。
材料の支給(第3項)
施主がカーポート本体などを別途購入して支給する場合、その市場価格を加えた額で判断。
契約書面の交付は、許可の有無にかかわらず求められている
第19条第1項の主語は「建設工事の請負契約の当事者」です。許可を受けた建設業者に限った書き方ではありません。契約の締結に際して、上の表の事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付することが求められています。工事内容・代金・工期に加えて、追加工事や中止の場合の扱い、天災の場合の負担、検査と引渡しの時期、契約内容に適合しない場合の責任などが並んでいます。見積書だけで工事が始まる、口頭の約束だけで進むといった進め方は、この条文の求める形とは異なります。
本ページで判定できない事項
個別の業者が許可を受けているかどうかは、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で調べることができます(出典欄にリンクを置いています)。ただし、許可の有無だけで施工品質や対応の良し悪しを判断することはできません。また、外構工事がどの業種の許可に当たるかは工事内容によって異なるため、当サイトでは個別に判定していません。
外構業者と契約する前に確認すべき事項
- 1工事の総額(材料を自分で用意する場合はその価格も含めて)が500万円以上になるかを確認する
- 2500万円以上になる場合、業者が建設業許可を受けているかを国土交通省の検索システムで確認する
- 3契約書(書面又は電磁的方法)が交付されるか、見積書だけで着工しないかを確認する
- 4契約書に工期、支払時期、追加・変更工事の扱い、引渡しの時期が書かれているかを確認する
- 5工事内容が契約と違った場合の対応(第13号の定め)が書かれているかを確認する
- 6近隣など第三者に損害が出た場合の賠償の負担(第9号)がどう定められているかを確認する
関連する工事の解説
よくある質問
Q建設業許可を持っていない外構業者に頼んでも大丈夫ですか。▼
Q工事を2つの契約に分ければ500万円未満として扱われますか。▼
Q小さな工事でも契約書は必要ですか。▼
出典
条文は2026-10-12時点でe-Gov法令検索に掲載されていた内容を確認して転記しています。法令は改正されることがあるため、実際の手続きの前には最新の条文と、所管する窓口の案内をご確認ください。